Garmin ForeAthlete 220Jのレビュー
僕がサブフォーを達成できた理由の一つは、GarminのGPSウォッチのおかげ、と言っても過言ではありません。 なぜならマラソンで最も重要なのは結局、ペースを守ることですが、GPSウォッチがあるおかげで周りのランナーに影響されず予定のペースを守って走ることができたからです。
サブフォー時に着用していたGarminのForerunner305は、残念ながら壊れてしまいました(関連記事はこちら)。それから新しく購入したのがForeAthele220J です。
両者は製品として方向性が違うのかもしれませんので、単純に比較するのはどうかと思うのですが、自分が知っているのはこの二点だけなので、とにかく比較しつつレビューすることにします。
外観
左側は、今まで使っていたForerunner 305。右側は、新しく購入したForeAthlete 220Jです。
ずいぶん外観に違いがあります。 305 はボタンの数が多くスポーツ用というよりスタートレックに登場しそうなトランシーバー?みたいな外観です。これはこれで気に入ってました。
305のほうが画面が大きく一度に表示できる情報量は多いです。ただ220Jが足りないわけではなく必要十分で、いまどきのスポーツウォッチらしいです。ある意味、普通になってしまって305のように自慢はできないけれど。
305にはランやサイクリングなどのモードがありますが、220Jは完全にランニング専用になっているので、見た目からして、ランニング専用のアイコンが使われています。
ランニング中の使用感
まずはランニング中の使用感です。
つけ心地
大きさや重さは普通の時計と大差ないので、着けていても特に違和感はありません。その点、305は写真の通り、かなり大きくちょっと周囲の目が気になりました。
それから、ベルトに加工されているサイズ調整用の穴が、305と比べると多いので、細かいフィット感を調整できるようになっています。
305の場合、ちょっと緩めか、ちょっときついかの二択でしたので、緩くつけた状態で長時間走ると手首がすれて痛くなったことが何度かありました。
バイブレータが付いた
これめちゃくちゃいいです。音の代りに時計がビリビリ振動しましす。僕は音は消してバイブのみにしてます。
305 はビープ音のみで、音量も変更できず、聞き逃すこともありました。長年使っているうちに音量が小さい音しか出なくなって最後にはまったく鳴らなくなってしまったのです。原因はどうも水が侵入して壊れていたようですが。
一方、220Jは、バイブによるアラームは確実にわかる! 1km毎にぶるぶる震えて気付けるので、精神衛生上、ものすごくよくなった。「あれ!?音聞き逃したっけ?」とか思うことはなくなった。
視認性
とてもいい。
テーマカラーは次の7色から選べるけど、おまけみたいな機能です。 オレンジ、レッド、イエロー、ピンク、パープル、ブルー、グリーン 正直、色の彩度が低くて地味な発色である。ほぼモノクロ液晶に近い印象です。 その代り、視認性はとてもいいので文句なしです。
表示項目を同時に3つまで
同時に表示できる項目は3つまでです。さらにページを切り替えることができます。1ページ目: 距離、タイム、ペース
2ページ目: ラップ距離、ラップタイム、ラップペース
3ページ目: 時計
さらにハートレートモニターがあるとさらにページが増えるようですが僕はもってないので確認できていません。
表示項目はカスタマイズできる
前述の1ページ目と2ページ目の表示項目を変更することもできます。次の項目から選べます。
- 前回ラップタイム
- 平均ペース
- 平均スピード
- カロリー
- 心拍数
- 平均心拍
- 心拍ゾーン
- ピッチ
- ラップピッチ
- 高度
- ラップ数
さら2項目だけ表示する、ってこともできます。
「おれは距離とペースだけわかったらええねん」という人は残りの項目をオフにすれば、さらに大きな文字で表示することができますが、まあ、それほど大きくなった感じもしないかな。
自動スクロール
自動スクロールをオンにすると、自動的にページが切り替わります。スピードは速い、標準、遅いから選べます。便利なんだけど、見たいページに切り替わるのに待たないといけないので、若干イラっとします。でも、速いに設定して無理して使っていたら、最近やっと慣れてきました。
走り終わったときに自己ベストが表示される
ランニングを終えた時に、もし過去の記録よりもタイムなどが良かったりするとそのことを教えてくくれます。
ちょっとしたことなんだけど、 305 にはこんな気の利いた機能はなかったので、すごくランナーを応援してるよ!というGarminのやさしさを感じるいい機能。
ワークアウト機能
ワークアウト機能については別に記事を書きました。→ ForeAthlete220Jのワークアウト機能を使ってみた
ランニングデータの管理
Forerunner 305 の時は、Garmin Training Centerというアプリを使ってPC上にデータを保存する方式でしたが、いまやクラウドの時代らしく、GarminもGarmin Connectと呼ばれるWebアプリでデータ管理を行うようになっています。無料で利用できるのに、これがまた素晴らしい。
BluetoothでiPhoneとの連携が素早い
iPhoneとBluetoothの設定をしておけば、iPhoneの近くにあるだけで自動で接続されます。
iOSアプリ版Garmin Connectを起動すると自動的にランニングデータがクラウドに転送されるので、すごく便利です。
Garmin Connect
Webブラウザさえあれば、自分の走行データを確認したりトレーニングの管理が行えるので、以前よりもよく利用するようになりました。
自分の走行データは、地図で軌跡を表示したりグラフ表示だけではなく、月間カレンダーや週間カレンダーで目標と実績の管理に使かえます。いたれるつくせりの印象です。
他社の製品とかアプリを使ったことがないので比較はできませんが、Garmin Connectが使いたいから、Garmin製品を選ぼうと思えるぐらいです。
驚きなのは、自分が普段走っているコースを、別のGarminユーザーがいつどれだけ走ったか、ということがわかることです。もちろん見えるのは走行データを公開している人のデータだけです。意外と公開されている人は多くて、見ていて刺激になりますね。
マラソン大会の記念になる!
マラソン大会を走ったあとの楽しみが、ビール以外に増える。
残念ながら、220Jではまだ大会に出場していないので、305 の時の話だけど、マラソン大会後、筋肉痛の体でへとへとで帰宅して、当日のランニングデータを眺めるのは、なかなか楽しいものです。結果が良くも悪くも、自分の勇姿っぷり?が今もデータとして残っていて、お金で買えない価値があります。
過去データとの比較
データがたまれば、たまるほど、価値があがる。客観的なデータとして自分を眺めることにすごく価値があると思う。
操作性
ボタンによる操作は、最初は扱いにくいと感じたのですが、慣れてくると無意識に使えるようになってきました。
普段よく使う機能(トレーニングの開始・終了やワークアウトの選択)は簡単に操作しやすくなっています。あまりいじらない設定などは、メニューの階層を深くたどるためにボタンを何度も押す必要があります。さらに複雑な設定はクラウドサービスで設定を作成して転送する仕組みになっていてよく考えられていると思います。
以前、読んだインターフェイス設計の本で「初心者向きに作ってはいけない、エキスパート向けに作れ」という旨の話を読んだのですが、まさにこの商品はそんな印象があります。
その他
前の305と比べて、GPS衛星の電波をつかむ速度が格段に早くなっています。精度の比較はしていませんが、十分いいです。さらにバッテリーも今のところ問題はなく十分に持ちます。
フルマラソンの大会で持つかどうかはわかりませんが、朝一に100%充電できていれば、持ちそうな印象です。
ハートレートモニター
ハートレートモニターをなぜ持っていないか、というと、前の305で使っていたものが、そのまま220Jでも使えるかもしれない、という期待があったからです。Garminのサイトに対応機種ともとれるような記載があったのです。
しかし、実際に試してみたところ、結局、使えませんでした。どっちにしろセットで買ってもバラで買ってもそんなに値段差はなかったので、また買おうと思います。
さいごに
前の305は水が侵入してしまったことが原因で壊れてしまいました(詳細はこの記事)。 ということで心配なのには耐久性です。構造的にはさらにしっかりしているようにも思いますが、それでもランニングの水洗いは以前よりも慎重に行うようにしています。